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2007/07/17

60秒間のエレガント

気温37℃で試合なんて、選手たちにとったら高校のインターハイの時以来ではないでしょうか。運動量、ルーズボールへの反応ともベトナムに上回られ、MFでのプレスも空回り気味。その上、CKからオウンゴールで先制されてしまい、かなりヤバいかなと思ったのもつかの間、中村俊の個人技に助けられました。左サイドのスペースでボールに追いつくと、キックフェイントからの完璧なクロス。ファーサイドの巻が胸で押し込んですぐに同点に追いつき、チームも落ち着きました。

4ゴールとも見事だったのですが、中でも特筆すべきは中村俊が決めたあの3点目。ドイツW杯のベストゴールとも言われている、セルビア・モンテネグロ戦でアルゼンチンのカンビアッソが決めたゴールのアジア(高温多湿環境下)仕様とでも言いたくなるような超遅攻からのゴール。あまりに素晴らしかったので、ビデオを巻き戻してその源流まで遡ってみることにしました。中澤が攻撃参加した後のベトナムの波状攻撃(ちょっと嫌な感じだった)を阿部が食い止めたところからスタート。阿部→駒野→鈴木→中村憲→中村俊→鈴木(タテパス)→高原→駒野(1タッチ)→中村俊→駒野→遠藤→中村俊(1タッチ)→鈴木→遠藤→鈴木→遠藤→鈴木→遠藤(タテパス)→駒野→遠藤(スルーパス・1タッチ)→駒野→遠藤→中村俊(1タッチ)→GOAL!阿部が、ベトナムの9番レ・コン・ビンのパスをカットしてから中村俊の右足インサイドでのキックがゴールネットを揺らすまでの所要時間約60秒。シュートも含めたパス総数23本。そのうち1タッチでのパスは4本だけ(このあたりがアジア仕様と言える)。途中、鈴木=遠藤間を2往復半。実にゆったりとした各駅停車の旅も、遠藤から駒野へのタテパスが入ったところからはそれなりにスピードアップ。このスピードの変化に対してチームとして(左サイドだけ?)共通認識が取れていたところが良かったです。最後のところでは、ベトナムのDFをあざ笑うかのように余裕を持ったパスで完全に崩しました。カタール戦の1点、ベトナム戦の3点目は、”引いた相手をどう崩すのか”という命題の解決法を提示しているといえるでしょう。コンディション(環境)が良ければ、もっと早いパス交換が出来るはずです。どんなゴールでも1点は1点ですが、このようなゴールを見ることが出来るとやっぱり嬉しいです。

ここまで、太田、矢野が起用されていません。単純に経験が不足していると考えられているのか、決勝トーナメントに向けての秘密兵器として温存しているのか。今後のオシムの起用法が楽しみです。その決勝トーナメントの1回戦の相手は、A組2位になったオーストラリアに決まりました。グループリーグは苦戦したようですが、ピークを合わせていなかったせいなのか、アジアの戦いに戸惑っているからなのかわかりませんが、後者だとしたら、アジアでの経験に勝る日本がやや有利なように思いますが、果たして・・・。

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コメント

こんにちは。
ベトナムは若い選手を起用してホームという事もあって最初からいい動きをしていましたね。
ゴール前ではDFを恐れずにボールに合わせようと飛び込んでくるし・・・日本のパスミスや横パスを見逃さない。ボールに対するベトナム選手の反応は良かったですね。
久々に巻が2点。遠藤のフリーキックはスカッとしました(笑)
勝って予選1位で決勝Tに。
次はオーストラリア戦ですね。どんなサッカーを見せてくれるのか楽しみです。

投稿: *aprile | 2007/07/17 12:31

わ~、よく数えましたね(^^)
ワタシもあの3点目のパス回しには感嘆しました。面白かったです。まさに超遅攻、ぶらり各駅停車の旅でした。決まってなかったらフラストレーションがたまるところでしたが、見事にはまりましたね。

投稿: コリアンダー | 2007/07/17 22:16

*aprileさん
ベトナムはとても躍動感のあるいいチームでした(特に前半)。ベスト8進出は素晴らしい成果だと思います。U-22世代が多いようなので、五輪予選で戦う日本のU-22は、アウェイではかなり苦戦しそうです。遠藤の調子が上がってくると、日本はもっと良くなりそうです。因縁のオーストラリア戦は見逃せませんねー。

コリアンダーさん
3点目の前段階、各駅停車のところでは、何度かサイドを変えるタイミングがあったと思うのですが、左サイドをジワジワと切り崩していって一気に準急に切り替わり、ベトナムに後手を踏ませました。もっと気候が良ければ、特急(田中3号)のようなさらに速い連携も出来ると思いますよ。

投稿: yamamo8 | 2007/07/18 22:24

ベトナムは縦パスと横パスを効果的に使っていていい攻撃をしてましたね~。スタミナ、スピードのある選手もいて戦い方に感心しました。ただ守備が、、、でしたけど(笑)
日本は遠藤が2試合連続のマンオブザマッチ。次戦はオーストラリアですが、気候にカナリ苦しんでいる感じなので日本の勝利に期待してます♪

投稿: ガッちゃん | 2007/07/18 23:14

ガッちゃん
ベトナムは、日本のお株を奪うようなパス回しと献身的な動きを見せていましたね。あのようなサッカーをされるなんて、ホームの利があったとはいえ少なからずショックでした。最後まで続きませんでしたが。空中戦という弱点もありました。共催4カ国の中でもベトナムが一番暑いみたいですね。慣れている分日本に有利だと思いますが、改めてオーストラリアの面子を見ると、やっぱり侮れないですね。

投稿: yamamo8 | 2007/07/19 23:19

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