名古屋の歩く道
今週のサッカーダイジェスト、信藤健仁氏の「90分の真相」という連載に、名古屋-浦和戦が取り上げられていた。サブタイトルの「シュート数は3本だが互角のタレントならば名古屋が大勝していた」に釣られて思わず買ってしまった。要約すると、「シュート数こそ3-18だったが、これは個々の能力に負うところが大きく、やっているサッカーの質(攻撃的な姿勢)は名古屋のほうが良かった」信藤氏はこのように感じたようだ。例えば、中盤の構成。浦和(ブッフバルト)は、鈴木、長谷部のボランチ2枚でまずはしっかり相手の攻撃を受け止めようという狙い。これを守備ありきの起用だと言っている。それに対して名古屋(フェルフォーセン)は、藤田のワンボランチ。守備能力を買われてというよりも、ボールを散らしてスムーズな攻撃が出来るようにするための起用。ボランチに攻撃を食い止める”つぶし役”ではなく、攻撃のスターター的な駒を(しかも1枚だけ)置くというのは、攻撃的な姿勢の表れだといえ、信藤氏にしたらフェルフォーセンの狙いは充分納得できるものだったようだ。また、名古屋の、ヨンセンがビルドアップに加わり、そこから杉本、玉田の両サイドへ展開していくというピッチをワイドに使ったスタイルにも好感を持っているようだ(決勝点のきっかけとなったカウンターにもヨンセンのポストプレーが組み込まれていた)。対照的に、ゴール前に張り付いているワシントンへ、アバウトなボールを放り込むことに慣れてしまい、つながりのない攻撃で最後のところでは結局単独勝負になってしまう浦和(それでもどうにかなってしまう、シュート3本に抑えることが出来るのは、個々の質の高さ、汗かきタイプの選手たちの頑張りがあるからこそ)よりも、名古屋のほうがいいサッカーを見せている、とまで言ってる。両チームのこのゲームに対する位置づけも違うだろうし、信藤氏は浦和サイドの人だから、あえて厳しいことを言っているのだろうけど、こんなにも名古屋を持ち上げてくれると、なんだかくすぐったい。それでも結果としてはあれだけ押し込まれてしまうほどの個人の能力差って、いったいどれだけのものなんだ?私の考えでは、決して個々の能力でも負けていないと思っている。そして、信藤氏も評価しているように、フェルフォーセンの目指す方向性は決して間違っているわけではない。選手たちは名古屋のスタイルに自信を持って、さらに熟成させていって欲しいと思った。
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